お盆休み、夫婦二人で海へ
皆さん、お盆はどのようにお過ごしですか?
私は、前回の不完全燃焼な海水浴から約3週間。
リベンジしようね、と主人と約束していた通り、今度こそはと、お盆休みを利用して二人で海へと行ってきました。
今回向かったのは、以前から何度も訪れている、私たち夫婦にとって馴染みの海岸沿いです。
しかし、今回はあえて、いつも行く海水浴場ではなく、初めて足を踏み入れる新しい場所を選んでみました。
「せっかくだから、いつもと違う景色を見てみよう」という、ささやかな冒険心です。
いざ出発!と意気揚々と車を走らせた私たちですが、人生って、どれだけ綿密に計画しても、その通りにいかないことが多いですよね。
この日も、行き道でちょっとしたハプニングが。
高速道路がまさかの通行止めで、下道を迂回することに…。
予想外の渋滞に巻き込まれて、1時間ほどのロスとなりました。
でも、不思議と焦りはありませんでした。
隣で運転する主人と「まあ、これも旅の思い出だね」と声を掛け合い、のんびりと道中を楽しみました。
ドライブ好きの主人は運転を満喫し、私は好きな音楽を満喫。会話は少なくても、お互いにこの時間を楽しんでいるのが伝わってきて、それだけで幸せな気持ちになりました。
私たちだけの「秘密基地」探し
海岸が近づいてきて、二人の協力体制モードに入ります。
「どこにしようか」と相談しながら、たくさんの海水浴場が並ぶ道をゆっくりと進みました。
「あそこは少し狭いかな」
「こっちの方が人が少なそうだね」と、お互いの意見を言い合いながら、ピンとくる場所を探します。
そして、ついに私たちの条件にぴったりな新しい海水浴場を見つけました。
この場所は、温水シャワーがあるという、私たちの絶対条件をクリアしているだけでなく、駐車場が無料、空気入れまで無料で貸してくれるという、最高の場所でした!
そして何より、私たちが求めていた「海」が、そこにはありました。
前回のような狭く仕切られたプールのような海ではなく、目の前には広々とした海が広がり、安全遊泳区域を示すブイも遠くまでずっと続いています。



「そう!これこれ!」と、思わず声が出てしまうほどの開放感!
この景色を求めていたんだと、改めて実感しました。
風と闘い、お弁当を頬張る
ただ、この日は風が強かったんです。持参したパラソルやイスは何度も倒れ、やっとの思いで小さな休憩スペースを確保しました。
海の家を利用するのも手ですが、「せっかく来たんだから、たくさん海にいたい!」という気持ちが勝ってしまい、手間をかけてでも、すぐに海に飛び込める場所に拠点を作りたかったんです。
そんなこんなで、すっかりお腹はペコペコ。
まずは、持参したお弁当で腹ごしらえをしました。
何もしない贅沢な時間
海を目の前にすると、自然と子どもたちが小さかった頃を思い出します。
あの頃は、波にさらわれないかと気が気じゃありませんでした。
実際、大きな波に足元をすくわれ、ヒヤッとしたことも。
波打ち際で遊んでいた子どもが、不意に押し寄せた波に足元をさらわれそうになり、慌てて抱きかかえた記憶があります。
あの頃は、海の楽しさだけでなく、その雄大さや、時に見せる怖さを、私たちが身をもって伝えることも大切な役割でした。
今では、子どもたちもそれぞれが、それぞれの仲間や大切な人と海で遊ぶような年齢になりました。
そんな心配もなくなった今、私たちは子どもたちと追いかけっこをした頃のように、波と競う遊びはもう卒業。ビーチマットに身を任せ、ゆらゆらと波に揺られるのが私たち流です。
私はビーチマットに半分体を乗せて、主人はその近くで軽く泳ぎながら、一番遠くに見えるブイまで目指します。
そのブイの先には、何も遮るもののない、まっすぐな水平線。
この景色は、実際にここまで来ないと見ることができない、私たちだけの特別な光景です。
「地球の端がみえるのに、何にも遮るものがないね」と話しかけると、主人は「うん、この景色を見られるだけで、来た甲斐があったな」と返してくれました。
そんな言葉を交わしながら、ただひたすらに水平線を眺めていると、遠くから穏やかに、でも力強く押し寄せてくる波が目に留まります。
波のタイミングを待っては乗り越える、そんな他愛のない遊びが、私たちを童心に返してくれました。
夫婦二人の新しい時間
海に来る前は、準備や後片付けを考えると、正直、少し億劫になっていました。
でも、こうして海に浸かっていると、「今年も来てよかったなあ」と心から思いました。
帰りの運転がある主人は、時々浜に上がって休憩していましたが、私はすっかり海に夢中で、時間の感覚を忘れて漂っていました。
気づけば、私のすぐ近くに主人が来てくれて、
「楽しいのは分かるけど、そろそろ3時になるよ」「帰ろうか」と声をかけてくれました。
「もうそんな時間!?」と、時間の流れが本当に早く感じられました。
名残惜しい気持ちを抑えて浜に上がり、2人で協力して片付けを済ませ、温水シャワーでさっぱりと汗を流して帰路につきました。
帰り道、車の中では「楽しかったね」と何度も話しました。
普段は口数の少ない主人がこんなに楽しそうに話してくれるのが、私にとって何より嬉しい瞬間です。
子どもたちが独立し、夫婦二人になった今、正直、少し寂しさを感じることもあります。
でも、それも当たり前のこと。
今回の海水浴は、若い頃のようにアクティブに遊び回るのではなく、快適にのんびりと楽しむのが、私たち50代夫婦のスタイルだと教えてくれました。
子育てを卒業した夫婦に贈る、快適な海水浴の極意と持ち物リスト
今回の経験から、子育てを卒業した私たち夫婦が感じた、これからの時間を楽しむための小さなヒントをまとめてみました。
【極意①】無理はしない、でも冒険心は忘れない
体力と相談しながら楽しむのが一番です。その上で、「いつもと違う場所に行ってみよう」という冒険心は、今回のような素敵な出会いに繋がる大切なスパイスだと感じました。
【極意②】快適な「秘密基地」を確保する
日差しや風を避けられる「自分たちだけの休憩スペース」があると、休憩時間もグッと快適になります。荷物が多くても、やはり浜辺に自分たちの場所があるのは安心感があります。風対策のロープや洗濯バサミは必須です。
【極意③】何もしない贅沢な時間
激しい遊びはもう卒業。ビーチマットや浮き輪を使って、波に揺られながら海に浮かぶだけでも十分楽しいんです。水平線をぼんやりと眺める時間は、日常のあれこれを忘れさせてくれる最高の癒やしです。
【持ち物リスト】
・ビーチマット&浮き輪: 体に負担をかけずに海に浮かぶことができます。
・折りたたみ式のイスとテーブル: 浜辺でのランチや休憩時に便利です。
・大きめのパラソル: 強烈な日差しを遮るだけでなく、周りの視線も気になりません。
・クーラーボックス: お弁当や飲み物を保冷するのに大活躍。キンキンに冷えた飲み物があるだけで、幸せ度が上がります。
・ラッシュガード: 日焼け対策だけでなく、冷え対策にもなります。
・帽子: 日焼け対策として必須。私はツバの広い麦わら帽子、主人はキャップをかぶりました。麦わら帽子は風で飛ばされないよう、あご紐が必須です。おしゃれな帽子クリップが100均にありました!
・水筒: 真夏の海水浴は脱水症状になりやすいので、飲み物は多めに。麦茶を凍らせておくと重宝します。
あと何年、こうして二人で海に行けるだろう。健康でいられる限り、このささやかな幸せを、これからも大切にしていきたいなと思います。
追伸 今回温水シャワーをリーズナブルな価格で提供してくださった海の家は、マスターやスタッフの皆さんがとても気さくで温かく、初めて訪れた私たちでも居心地が良かったです。ありがとうございました!また、いつか遊びに行かせてもらいたいと思います!