今日はどんよりとした曇り空。
私の心も、空模様と同じように少しだけ沈んでいましたが、ふと庭を見ると、なんと! 憧れのアサギマダラが、昨年植えたフジバカマの蜜を吸いに来てくれていました!
夢のような光景に、一瞬で気分が晴れやかになりました。
急いでカメラを持って、そーっと、そーっと近づきましたが、警戒してヒラヒラと飛んで行っては、また戻ってきてを繰り返す可愛らしい姿。
じーっと待っていると、次こそはとシャッターチャンス!
なんと、3匹ものアサギマダラが美しい羽を休めてくれました!




(以下のcontentsから、興味のあるセクションに直接移動できます。気になるところから、気軽に読んでみてください)
どこまでも透き通る、浅葱色の羽の秘密
じっくり観察しているうちに、私はあることに気づきました。
アサギマダラの薄い水色(浅葱色)の模様の部分が、まるでステンドグラスのように透けて見えるんです。特に、太陽の光がたまたま差し込んだ瞬間は、その透き通るような美しさにハッと息をのみました。
この写真をよく見ていただくと、フジバカマのピンク色がうっすら透けて見えているのがお分かりになるでしょうか。

この「透けて見える羽」が本当に不思議で、思わずスマホで調べてみました。
実は、その謎は羽の表面にある「鱗粉(りんぷん)」に関係しているとのこと。
通常の蝶の羽は、色を出すための小さな粉「鱗粉」でびっしりと覆われています。
でも、アサギマダラの浅葱色の部分には、この鱗粉がほとんど付着していないんだそうです。
鱗粉が少ないために、光が羽を通り抜け、半透明に見えるというわけです。この特徴が、この蝶の名前の由来となった「浅葱色(あさぎいろ)」の美しさを際立たせ、見る人を魅了する幻想的な輝きを生み出しているとのことでした。
旅する蝶の強さ!長く飛べる羽の構造
アサギマダラといえば、日本列島を縦断し、海を越えて数千キロも旅をする「渡り蝶」として有名です。
優雅な姿から「旅の貴婦人」と呼ばれるアサギマダラですが、この透き通るような羽は、単に美しいだけでなく、長旅を支えるための特別な構造があるんだそうです。
他の蝶と比べて羽が丈夫で水をはじきやすいという特徴もあり、まさに長旅を成し遂げるにふさわしい、強くしなやかな羽なんですって!
何千キロも旅するための、まさに自然が備えた神秘の構造!小さな命の裏側に、こんな驚くべき秘密が隠されていたんですね。感動です!
フジバカマが鍵!旅と恋を支える特別な成分
フジバカマの蜜は、アサギマダラにとって長い旅路を乗り切るための大切なエネルギー源となる花。
実は、アサギマダラがフジバカマを好むのは、単なる栄養だけが理由ではないと知りました。
フジバカマの密には「ピロリジジンアルカロイド」という特殊な成分が含まれていて、特にオスはこれを摂取する必要があるとのこと。
というのも、この成分がメスを誘うための性フェロモンの原料になるから!
子孫を残し、命を繫いで行くために、この花が必要不可欠なんだそうです。
ランチを食べた素敵なお店で、株分けしていただいたフジバカマ。
まさか一年目にして、こんな感動的な出会いがあるなんて、本当に嬉しいサプライズでした。 (その時のブログ、春の様子はこちらです)
自分の植えた花が、海を越える蝶の旅の力になっている。
私の小さな庭が、そんな壮大な旅の途中の「おもてなしの場所」として、素敵な役割を果たせることが心から嬉しくて、胸がじんわり温かくなりました。
美しい姿を眺めながら、アサギマダラが元気いっぱいに南の島へ旅立てるように、心の中でエールを送ります。
また来年、このフジバカマが咲く頃にも会えるといいな。♪(´▽`)
この素敵な出会いが、また次の秋の楽しみに繋がりますように!
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